こんにちは。MAYです。
みなさんは自分が何のアレルギーを持っているか調べたことはありますか?
私は15年ほど前、日本の皮膚科で血液検査をしてもらい、「ハウスダスト」と「ブタクサ」に高レベルのアレルギーが、「スギ」「ヒノキ」「ダニ」に中レベルのアレルギーがあることが分かりました。(幸運にも、スギ花粉のバケツが一杯になる前に渡米してしまったので、いまだに快適な春を送っています)
6年前に渡米して1年ちょっと経ったある年の夏頃から、肌に湿疹ができ始めました。最初は下腹部や腰に、次に上腹部に。かゆくて堪らず掻きまくり、そしてさらに拡がっていくという悪循環。皮膚科に行くと、「その頃にシャンプーや洗剤、化粧品は変えてない?衣類は?食べ物は?」と聞かれるも思い当たるモノなし。。。処方された飲み薬も塗り薬も全く効き目なく、今度は免疫の専門医を受診することに。そこでも同じような質問をされつつ、自分で覚えている限りのアレルゲンを伝えつつ、改めてアレルギー検査をすることになりました。

こんな感じで両腕でアレルギーテストをします
日本で受けた検査は、採血した血液をラボで検査する方式。アレルゲン対象も前述したような一般的なアレルゲン項目でした。今回は、血液ではなく”自分の肌”を使っての検査。まず背中に20種類のアレルゲン候補のエキスが付着した針を刺され、しばし待つ。すると、肌がアレルギーを持っているエキスに反応し、赤く腫れ上がり始めます。背中でのテスト結果を基に、疑わしいと思われるアレルゲンに加えてそれに類似したアレルゲンの計20種類を選び、今度は腕にそれらのエキスを注射器で注入していきます。1種類ずつ、チュー、チューと左右10カ所ずつに注入されるのを見ていると、もうそれだけで痒いような気がしてきます(笑)。しばらくするとそれらのうちいくつかが赤く腫れ上がってきました。
「強いアレルギー反応があるのは、ハウスダスト、ブタクサ、あとユーカリね。強くはないけど、ダニと馬、ゴキブリにも反応が出てるわね。」とドクター。
え?ゴキブリにアレルギー? いやそれよりも、ゴキブリのエキスを腕に注入したってこと!?エキスって何???ひぃ〜〜〜、と心中穏やかでない私に構わずドクターは「ハウスダウトとダニが怪しいわね。寝具とか洋服を全部、お湯で洗い直しなさい」と。しかし私は「あっ、ユーカリだ」と直感したのでした。

日本ではあんまり見かけないですが、こちらではそこら辺に生えてます
アメリカの西海岸に住んでいると、ナチュラルな製品を目にする機会が増えます。あるとき私は、洗濯洗剤を化学系のものからナチュラル系のものに切り替えたのですが、そのパッケージにデカデカと「Eucalyptus(ユーカリ)」の文字!さらに思い起こせば、たまに使っていたバスソルトにも「Eucalyptus」って書いてあった!そりゃ痒いよなぁ。直接肌に触れまくりだし、洋服なんてそのまま擦れるわけだし。湿疹が出始めた時には既に別の洗剤を使っていたので、すっかり犯人探しから外していたのですが、洗濯物には付着したままだったのねぇ。
さて、「ユーカリといえばコアラ」な訳ですが(「ユーカリアレルギーだ」と周りに言うと、「よかったなぁ、MAYちゃん、コアラじゃなくって」と言われがち)、コアラのように食べて栄養源にするわけでなくとも、ユーカリにはさまざまな効能があります。殺菌作用や抗菌作用目的で洗剤に使われたり、アロマオイルとしても一般的で、花粉症の抑制やニキビ、虫刺されなどに使われます。日本でオイルマッサージを受ける際、「ちょっと鼻がむずむずするから、じゃあユーカリでお願いします」とか気軽に言ってたけど、今考えると私の場合は逆効果。何事も、知らないって恐ろしいですね。
アレルゲンが分かってしまえば、あとはそれらを遠ざければいい。ということで、寝具や衣類は全てお湯で洗い直し(結果としてドクターの指示通りになった)、洗濯洗剤はケミカル系だけど「Scent Free & Dye Free(香料・染料が入っていない)」を選ぶようになりました。ナチュラルなら体にもいい!ってわけじゃないんだな、と痛感。考えてみれば、アレルゲンて化学的なものより、自然界に存在しているもの、つまり植物や動物、食物、金属に多い。だから、自然由来の製品を選ぶときほど気をつけるべきなんです。
あれからかれこれ3年ほど経ちました。すっかり皮膚疾患も治り、快適に暮らしていたのに、数カ月前から、またもや、あちこちがかゆく。。。でも今度は前回とちょっと違う。触ったり掻いたりした箇所にブツブツができる。前回のユーカリ事件の時に最終的に処方されて効果があった塗り薬を使っても、全然治まらない。健康診断で主治医に相談し、別の飲み薬・塗り薬を処方されたけど、やっぱり治まらない。そろそろ軽く気が狂いそうになっていた頃、たまたま目を擦ったら、すっごく目が痒い!!!
今回の犯人は食器洗剤でした。
食器を洗った直後に目をこすったので「まさか!?」と思ったら、「Rosemary」とでっかく書かれた食器洗剤の成分表の下の方に「Eucalyptus Globulus Leaf Oil」と(原材料は基本的に含有量が多い順に記載されています)。油断してました。Rosemaryに気を取られてた。香りと除菌目的で配合されていたようです。同ブランドの別の香りの食器洗剤には含まれておらず、Rosemaryにだけ使われていました。なんてこった。。。
念のため、ハンドソープやボディーソープなど、肌に付けるもの全ての成分表を再確認しましたが、ユーカリが入っていたのは食器洗剤のみ。「毎日使うものだから、ナチュラルかつ香りがいいものがいいよね♪」と調子に乗って、半年ほど前に買い替えたのでした。あぁ、反省。今度から成分表はくまなくチェックしてから買います。
またもや全ての食器、調理器具をお湯で洗い直し、食器洗剤とスポンジを買い替えました。アレルゲンが判明し、遠ざけた途端、痒みが治まってきました。考えてみれば、どおりで痒いわけです。ユーカリが手や爪の間に付着したまま肌を触って、掻いて掻いて。あぁ、恐ろしい。考えただけで痒くなる。
アレルギー対策のポイントはこの2つ
- ナチュラル系の製品を選ぶときほど、アレルゲンが含まれていないか注意する。
- 身に付けたり触れたりするものを切り替える場合は1アイテムずつにすることで、アレルギー反応が出たときにアレルゲンを特定しやすいようにする。いくつか身の回りのものを新しいものに変えた後にアレルギーが出てしまってアレルギー源が特定できない場合には、アレルギーが出る前に使っていたものに全て戻す。「アレルギーに効くらしい」といろいろなものに手を出すと、かえってアレルゲン探しが複雑になるからご注意を。
とにかく、アレルギーテストを受けたことがない人は、一度受けてみることをオススメします!
ちなみに、私の場合は、1回目のユーカリ事件の際、アレルゲンが特定されるまでに8カ月、皮膚が元通りになるまでにそこから10カ月と、アレルギー反応が出てから治るまで計1年半かかりました。2回目の今回は、真っ先にユーカリ探しをしたものの見逃し、「ユーカリが原因じゃないかも?」「今までは大丈夫だった製品でも、別のアレルゲンのバケツが一杯になっちゃったのかも??」「ストレスかも〜???」と右往左往、疑心暗鬼になって5カ月が経過。結局、原因はやっぱりユーカリ。体ってすごく素直でシンプルなのだなと再認識したのでした。